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こんな事を言うのは恥ずかしくて、忙しなく騒ぐ心臓が苦しい。
けれど、合わせた場所から、理紫も不安なのが伝わるから。
海月は、言葉を待つ理紫の頬にそっと触れた。
「…サッカー選手になるって言ってくれるなら、今すぐにでも結婚してあげるって」
理紫がハッ…となった様に顔を上げる。
「理紫、私の事離さないでいてくれるんでしょ?それなら、サッカー選手になるしかないんだよ…?」
そう言うと海月は、もう片方の手も理紫の頬にやり両手で挟み込むとグイッと引き寄せて、ちょんとキスをする。
そして、驚いている理紫の瞳を見詰めながら、
「…契約、確認しました」
と言って、わざと明るく微笑んだ。
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