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『夜はサトくん、パパにお話があるそうだから、みぃちゃん、今のうちに甘えてらっしゃいよ』
出掛けに耳元で陽子に言われて、海月は頬を染める。
「サトくんも、夕方にはさっちゃん帰ってくるから、それまでには戻って来てくれると嬉しいわ」
「分かりました」
理紫は陽子に軽く会釈をすると、
「行こうか?」
海月に優しげに笑いかけた。
「うん…」
そっと、自然に背中へと手が回される。
「じゃあ、海月さんを少しお借りします」
けれど、陽子に向けた理紫の笑顔は、不自然な程に爽やかだ…。
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