2.

3/4
3949人が本棚に入れています
本棚に追加
/31ページ
『夜はサトくん、パパにお話があるそうだから、みぃちゃん、今のうちに甘えてらっしゃいよ』 出掛けに耳元で陽子に言われて、海月は頬を染める。 「サトくんも、夕方にはさっちゃん帰ってくるから、それまでには戻って来てくれると嬉しいわ」 「分かりました」 理紫は陽子に軽く会釈をすると、 「行こうか?」 海月に優しげに笑いかけた。 「うん…」 そっと、自然に背中へと手が回される。 「じゃあ、海月さんを少しお借りします」 けれど、陽子に向けた理紫の笑顔は、不自然な程に爽やかだ…。
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!