第2話

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理紫は一瞬驚いた顔をしたが、海月を見つめ、 「…ごめん、やっぱ俺、浮かれてる?」 『やたら、饒舌になっちゃってるし』言いながら、手持ち無沙汰になった手を、ボトムのポケットに引っ掛けて苦笑した。 「うーん…、でも会えない間、ずっと触りてーって思ってたから、ある程度、がっついてるのは勘弁して?」 そっと、右手を海月に伸ばし、宥めるように髪に触れてくる。 優しく長い指で梳かれると、うっとりとしたくなってしまうが、ごまかされる訳にはいかないから、海月は顔の強張りを解かない。 思い違いをしているらしい理紫は、ため息を1つ吐いた。 「…久し振りなんだから、そんな顔しないでよ。海月が嫌なら、俺は別に健全な《手繋ぎデート》でも…」 「そんな事言ってるんじゃ、ないの」 海月が、その手をやんわりと払いのけると、理紫が少しだけ顔をしかめた。 「…じゃあ、何?」
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