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「う…っわ、待ってよ、『ばか』って、ちょっと勘弁…」
どうしよう、呆られたかもしれない…と、海月はギュッと目を瞑る。
けれども、次の理紫の言葉に海月は耳を疑った。
「…なに、海月。そんな可愛いこと言って、俺の事誘ってる訳？」
弾かれたように理紫を見上げると、そのまま腕を掴まれ、グイッと引き寄せられる。
「…『ばか』って、もう一遍、言ってみ？」
至近距離で、色気をトロリと滴らせながら微笑まれて、海月は足元が傾ぐのを感じた。
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