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「だ、大丈夫…。でも、ちょっとだけビックリしちゃった」
海月はドキドキする自分の胸を押さえながら、理紫にニッコリと笑いかける。
すると理紫は、ちょっと困った顔をした。
「海月、さっきの事怒ってないの?」
「さっきの事?」
ハンドルに両肘を掛けて、そこにコトン…と頭を乗せると、顔だけこちらを向かせた理紫が海月を見つめてくる。
「…あの人達の前でキスしたこと」
思い出して、海月の顔がぱっ…と朱に染まる。
海月は急いで火照りを抑える為に両の手を頬にやると、
「怒って、ないよ…?」
と、理紫をはにかみながら見つめ返した。
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