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理紫の素っ頓狂な声に、海月が両手で顔を覆う。
「…何んで、俺が幻滅なんかする訳?」
理紫の言い方に呆れている空気を感じ取って、海月がイヤイヤと首を振る。
「ほらっ、理紫呆れてるもん!」
「…イヤ、確かに少し呆れてますけどね」
「もう、恥ずかしい…。死んじゃいたい…」
それを聞いて、プッ…と理紫が吹き出したかと思うと声を立てて笑い出す。
「やだ…ぁ、どうして笑うの…」
「あのさ…、俺が呆れてるトコと、海月が俺が呆れてると思ってるトコ、全然違うと思うよ」
理紫が海月の前で手を交差させたまま、そっと肩に顎を乗せた。
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