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「とーくーいー…」
地を這うような声で理紫を睨みながら、菜花が鞄からストールを取り出して、海月の肩に掛けた。
「…アンタの方が、高校の時から、全然変わってない」
訳の分かっていない海月の胸元で、キュッと結び目を作る。
「ありがと、菜花…。でも、どうして?」
『そんなに寒くないよ?』…と言えば、菜花がため息を吐く。
「あのね、海月」
「うん」
「…首筋、アイツの付けた印が幾つもある」
それは昨夜の秘めた行為を物語るもの…。
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