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どくん……っ。
勢いよく飛び出す水に「…ごめん」と理紫がシャワーヘッドを取る。
トクトクトクトク…、速くなる心臓の音。
どうしよう…、肩が触れてる。
横目に見上げると、薄ボンヤリした暗闇の中、シャワーを頭からかぶって洗い流している理紫の姿。
程よく筋肉のついた均整のとれた身体の上を、ぬるめの湯が次々に弾かれ滑って流れていく。
この…、胸に抱かれたんだ…。
そしてこの腕に、狂おしいくらいの切なさと、どうしたらいいか分からないないくらいの幸せを与えられた。
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