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―――ゆっくりと目を開けると、携帯の中の光くんと目が合った。 思わず画面から目をそらす。 あ…なにやってるんだろう私。 バカだなぁ…。 画面の中の光くんにも、こんなに照れてしまう。 あっという間に頬が赤くなってしまう。 相当だなぁ…。 相当好きなんだなぁ。 とっくにわかりきっている答えを、今まで何度思い返しただろう。 好きだと実感するたびに、一人勝手にドキドキして。 ときめいたり、切なくなったり。 恋って凄いね。 自分の知らない自分がどんどん出てくる。新しい発見ばかりだよ。 気付けば動画が終了していた。 私はまた光くんの他の動画の再生ボタンを押す。 そのままごろんと寝返りをうった。 ほんと安心する歌声…。 心が安らいでいくのがわかる。
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