2122人が本棚に入れています
本棚に追加
――この時、
彼女の言葉を鵜呑みした俺が馬鹿だった。
彼女の言葉なんて……
酔っ払いの言葉なんて信じず、
止めておけばよかったと
後から思わされることとなった。
酔っ払いの「大丈夫」は一番怪しいのに
彼女ともう少し話したくて
まだ帰したくなくて止めなかった。
酔っているせいか
彼女はすごくハイテンションで
ずっと笑っていた。
その間も俺は
彼女をこんなにも泣かせた男とのことを知りたくて堪らなかった。
「なんか辛いことがあった?」
やっと泣き止み落ち着いたところなのに、
我慢できず彼女に話を振ってみる。
俺の一言が彼女の痛い部分に触れてしまったのか、
彼女から一気に笑顔が消えてしまう。
そして彼女の目には涙が溜まりだし、
それを堪えるように
彼女は下唇を噛んだ。
最初のコメントを投稿しよう!