期限

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挨拶って…… 親に会いに来るってことでしょ?  あの男が家に来るなんて あり得ないし! 『正気って……。 結婚したんだから当たり前だろ?』 当然とばかりに呆れながら、 でも落ち着いた口調で答える男。 明らかに私の気持ちを余所に 男は着々と事を進めて行こうとしている。 何で?  男がこんなにも結婚をしたがる理由が分からなかった。 私に一目ぼれ?  いや、 有りえない。 その割には扱いた雑なような気がする。 じゃあ……何で? 「分かった!  容子に頼まれたんでしょ?  それで二人して 私をからかってるんでしょ?」 考えに考えて浮かんだのは容子の顔。
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