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『諦めたら?
もうどうすることもできないんだし……。
それに咲穂の方も
このままの方が
好都合なんじゃないのか?』
意味ありげな男の言葉が
私に新たな疑問を浮かばせる。
でも
男は私に考える隙も与えてはくれず、
間も入れず
新たに言葉を投げかけてきた。
『明日、
時間ある?
明日なら仕事もないし
時間はあるんだけど……』
明日って……。
あまりにも急な申し出に
度肝を抜かれたが黙っていては、
またゴリ押し状態で
男のペースに乗せられかねない。
そして気づいたら隣に男が居て両親に挨拶――
なんてなっていそうで、
考えただけでもゾッとしてしまった。
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