期限

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言えばいうほどムキになって 余計に質が悪くなってゆく性格なのだと、 嬉しくはないが少しずつ男の性格が分かってきていた。 「二日!  せめて二日は頂戴!  両親にも話さなきゃいけないし、 心の準備もあるでしょ?」 私は必死だった。 少しでも日を伸ばして、 その間にどうにか回避策を練ろうと思っていたのだ。 そのためには、 男が了承してくれなくてはいけない。 だから無駄に日を伸ばし過ぎず、 男が折れると思われるギリギリの日数を提示したのだ。 でも男からはなかなかいい返事が返ってくる様子はない。 それどころか電話越しに男の深いため息が聞こえてきた。 ――やっぱり駄目?  息をのみ緊張の面持ちで男からの答えを忍耐強く待つ。
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