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「朝帰りなんて恥ずかしい」
とか、
「近所の目が…」
とか、
「もう三十近いのに結婚もできない…」
とか、
「落ち着きがない」
とか……
これ見よがしに色々と関係ないことまでネチネチと言われ続け耳が痛かった。
三十分くらい嫌味や小言を聞かされ、
やっと解放された頃には
私は身も心も疲れ果ててしまっていた。
力なく倒れ込むように自分のベッドにうつ伏せた私が眠りにつくのに
そう時間はかからなかった。
――…
―…
目が覚めたのは母の呼ぶ声だった。
辺りはすっかり日が落ち、
電気をつけていなかった部屋は薄暗く視界が無いに等しい状態だった。
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