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何時だろう……。
頭がボーっとしていて上手く働かない。
「咲穂ごはんよ!
いらないの?」
なかなか起きてこない私に、
もう一度苛立ちを帯びた母の声が届く。
まだ寝ていた気持ちもあるが、
お腹が空いているのも事実。
「今、行く」
と声を絞り出し答えると、
眠く重たい頭をゆっくりと起こした。
そのまま寝てしまったせいで
服は皺くちゃで
悲惨なことになっていた。
私は思いっきり伸びると
部屋着に着替え、
下に行こうとした。
でも鞄からはみ出した携帯が光っていることに気づき、
下に行くのを重い直し
携帯に手を伸ばし開く。
携帯を開くとそこには不在着信の表示。
しかも知らない番号で、
着信が何度もあった。
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