第1夜 Crazy Moon

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「……リボルバーはオートマチックに比べて玉数が圧倒的に少ない。君たちのシリンダーの中にはもう玉は入ってないはずだ」 そう言って不敵に微笑んだ導師に、カイルは「もう駄目です」と思わずギュッと目を閉じた。 「それはどうかな?」 と樹利は勢いよく拳銃を投げつけた。 「はうッ」 ゴツンッと大きな音と共に、拳銃は見事に導師の額に命中し、導師はそのまま床に倒れ込んだ。 「ど、導師」 目を丸くするカイルに、 「拳銃は最後まで飛び道具だな」 と樹利は微笑み、 「なに、そのドヤ顔は」 とパリスは苦笑を浮かべた。
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