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ドカンッと爆発音が響いた後、
遠くからファンファンとパトカーのサイレン音が近付いてくるのが耳に届いた。
「それじゃあ、僕たちは姿を消そう」
「ああ、カイルはもう信者や組の人間に命を狙われることはねぇだろうし、ここに残れよ」
そう言って笑みを見せた樹利に、
カイルは「えっ?」と戸惑いの表情を浮かべたあと、
「……分かり、ました。
ちゃんと自分の間違いと犯した罪を償います」
と沈痛の面持ちで、コクリと頷いた。
「がんばれよ。色々スッキリして自由になったら、新宿で飲もうぜ」
樹利はそう言ってカイルの頭をクシャッと撫でた。
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