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その大きな手のぬくもりに、胸が熱くなることを感じながら、
「は、はい!いつか必ず」
と顔を上げた時には、
樹利とパリスの姿は既になかった。
「樹利さん……パリスさん……?」
キョロキョロと周囲を見回すも、姿はなく。
もしかして彼等は本当に神の遣いだったんじゃないだろうか?
とカイルは息を呑んだ。
「帰られたのですね、きっと。総本山に」
ファンファンとパトカーのサイレンが大きく響く中、カイルは目に涙を浮かべて胸に手を当てた。
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