第2夜 魅惑の口付け

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――― ――――― ―――――――― 眠らない街、新宿。 薄汚れたシミを隠し、ネオンの光の中、まるで魚のように泳ぐ着飾った男と女。 この街で俺達は潜入捜査、真っ只中だった。 「今宵始まる!」 「シャンパンコール!」 「飲んでみせます、この樹利が!」 「飲ーんでみせます、樹利さんが!」 「今宵一晩あなたのために、捧げます!」 「はいはい、せーーの!」 「いただきまーーす!」 ドンペリのボトルをつかんでグイッと一気に飲む樹利に、ホストクラブの店内にウオオオオと歓喜の声が上がった。
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