第2夜 魅惑の口付け

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樹利はジントニック、僕はサングリア。 任務完了を祝い労って飲む、なんとなくのいつもの儀式のようなものだった。 すると馴染みのマスターが嬉しそうに目を細めて、 「相変わらず二人がカウンターに並ぶと迫力があるなぁ」 と話しかけて来た。 「迫力?」 「樹利君はハーフっぽいエキゾチックな美形で、パリスは精悍に整った男前だろう? 一人一人がびっくりするくらいタイプの違うイケメンなのに二人が揃うと迫力が違うよ」 と少し興奮気味にマスターが話していると、 「ホント、うちの店にも来てもらいたい二人なんだよなぁ」 と背後からホストクラブのオーナー冴島サトルが楽しげに笑いながら歩み寄って来た。
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