第2夜 魅惑の口付け

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そんな樹利を見て、チッと舌打ちする男の姿を確認し、パリスはそっと目を細めた。 『出る杭は打たれる』 まさに樹利は突然やって来て、勢いよく飛び出した杭だ。 他のホスト達は面白くないに決まってる。 特にナンバー1を常に争っていた、 雅(みやび)、光(ひかる)、 聖夜(せいや)、譲司(じょうじ) この四人は腸が煮えくり返るような思いだろう。 はじめて入店した時も露骨に牽制してきたくらいだ。 と、パリスは樹利と共にテーブルに着いて、お酒を作りながら、入店した日のことを思い浮べた。
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