第2夜 魅惑の口付け

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皆も「はい!」と頷いて一斉にコートを羽織り、寮であるマンションを出た。 ネオンが輝き出す歌舞伎町の街。 雅を先頭に颯爽と歩いていると、 「きゃあん、Angelの四天王、雅の大名行列よ」 「いつ見ても迫力ぅ」 と水商売の女性や、ニューハーフ達がウットリと目を細めた。 そう、そうだよ。 歌舞伎町の中でも最もデカいホストクラブ。 そこのトップの俺がこうして街を歩けば、皆が振り返ってウットリと目を細める。 俺が、この街のキングだ。 フッと笑って、前髪をかき上げていると、 「きゃあああん」 と反対方向から悲鳴のように黄色い声が聞こえて来た。
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