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「なんだ?」
と顔を上げると、遠くに見えるのはスーツを纏った樹利の姿。
樹利とパリスを先頭に、その後ろにはかつて四天王だった光に譲司が付き、更に後ろにはAngelのホストのほとんどが連なっていた。
颯爽と歩くその姿に、
「きゃあああ、樹利様、樹利様!」
「隣にはご寵愛されているパリス様」
「後ろには光君と譲司さんも」
「すごい迫力!」
キャアキャアと声を上げる皆に、雅は愕然として大きく口を開けた。
「な、なんで、光と譲司が」
呆然とする雅に、
「最近あっちに着いたみたいです」
と取り巻きが顔を引きつらせながらそう答えた。
「せ、聖夜は?」
「聖夜さんは変わらずに単独ですが」
「そ、そうか。それにしても、あの裏切り者め」
雅はそう言ってギリギリと奥歯を噛みしめた。
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