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「これこれ、これがもうたまんない」
「樹利とパリス最高」
なんて声があちこちから飛び交う。
く、くそ、どこが面白いんだよ、あんな奴ら。
そう思っていると、
「ねぇ、雅ぃ。
さっきから黙り込んでて、ちっとも面白くないんだけど」
と客が冷ややかな表情を浮かべていた。
「あ、ああ、ごめんよ、マイエンジェル」
「で、私の話は聞いてた?」
無表情でそう尋ねる彼女に、
「え、ええと」
と目を泳がせると、
「実は旦那にバレちゃったの。私が今このホストクラブにいるって」
と彼女は気だるそうに髪を払った。
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