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君には『感謝』なんて言葉ではとても語れない。
かけがえのない恩人で、唯一の『家族』だ。
パリスはそっと樹利の身体を抱き寄せて、
「愛してるよ、樹利」
勿論、変な意味じゃなくて。
と小さく笑って、コツンと額を合わせた。
「…………パリス、お前なんだか酒臭ぇ。シャワーも浴びずに俺と一緒にここで寝たのか?
なんだよ、寂しがり屋かよ。やっぱお前、俺のこと大好きだな」
5時間後。
目を覚ますなりそう言って迷惑そうにこちらを睨む樹利に、
「…………なんだって?」
と軽く怒りを覚えた朝だった。
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