12914人が本棚に入れています
本棚に追加
/347ページ
「上手いこと言ってたけど、あのニッコリ笑顔の頬に『もう飽きたから』って書いてあったのよ!」
と勢いよく両手で首を絞めるようにつかんだ桐華に、
あら、お見通しで。
と樹利はバツが悪そうに目をそらした。
「だけど桐華自身、俺と会うことは自分にとって良くないって思い始めていただろ?」
「そうよ、だから私が、私の方から関係を終わらせたかったのよ。なんであんたに言われなきゃいけないわけ?
しかも、本当の理由が『飽きた』って。
私を抱いておきながら飽きるなんて許せないわよ」
ギリギリと首を絞める桐華に、
「桐ちゃん、顔が怖い」
と樹利は楽しげに笑った。
最初のコメントを投稿しよう!