第1夜 Crazy Moon

27/110

12918人が本棚に入れています
本棚に追加
/347ページ
――― ――――― ―――――――― 「というわけで、ちゃんとお仕事してきました」 街外れの古めかしい喫茶店で敬礼のポーズを取る樹利に、 「……確かに『秘書に近付いて、情報を聞き出してほしい』とは言ったけど、誰も『寝ろ』とは言ってないよ」 とパリスは額を押さえた。 「だって俺の特技を使えってパリスが言うから、がんばったのに」 と口を尖らす樹利に、 「まったく……」 と息をついた。 「……それで社長の依頼っていうのは?」 「ああ、それがさ」 と樹利はコーヒーを口に運んだ。
/347ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12918人が本棚に入れています
本棚に追加