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「というわけで、ちゃんとお仕事してきました」
街外れの古めかしい喫茶店で敬礼のポーズを取る樹利に、
「……確かに『秘書に近付いて、情報を聞き出してほしい』とは言ったけど、誰も『寝ろ』とは言ってないよ」
とパリスは額を押さえた。
「だって俺の特技を使えってパリスが言うから、がんばったのに」
と口を尖らす樹利に、
「まったく……」
と息をついた。
「……それで社長の依頼っていうのは?」
「ああ、それがさ」
と樹利はコーヒーを口に運んだ。
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