第1夜 Crazy Moon

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「え、えらくなんかないよ、何考えてるんだ!それじゃあ、ただのセフレってことだよね?」 真っ赤になって目をそらしたパリスに、 「そんな便利な言葉があったか」 と樹利はクスクス笑った。 「って、いい加減にしなよ、樹利。今月入って何人目だと思ってるんだ」 「何人目かなぁ」 「12人目だよ!」 「よく覚えてるな、パリス。さっすが頭脳明晰」 「茶化さない!」 「って、カリカリすんなよ。もしかして妬いてるのか?」 そう言ってパリスの肩に手を回す樹利に、 「なにを馬鹿なことを」 と呆れたように息をついた。
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