第1夜 Crazy Moon

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「玉ねぎをみじん切りにして、バター、塩コショウ、たまねぎ、刻んだハム、ポテトの順に重ねてしっかり焼く。 カリカリになったら皿を使ってひっくり返したなら、スイスの伝統料理レシュティの出来上がり。 お好みで半熟目玉焼きを乗せてもベスト」 サッと調理をした樹利に、皆は「うおおお」と声を上げた。 「な、なんだかものすごく美味しそうな匂いが」 「良かったら、みんなの分も作るけど?」 「お願いします!」 「それじゃあ、まずこれから食べていいから」 と出来上がった料理をテーブルに置くと、 「な、なんだ、この美味さは!」 「どうしてだろう、涙が出て来る」 「こんな美味いものは久々だもんな」 と皆は涙を流しながら、レシュティを食べていた。
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