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「よし、これから手分けして信者の懐にスルリと入って、色んな情報を聞き出すぞ」
と肩に手を回して小声で告げた樹利に、パリスは「了解」と頷いた。
「そんじゃ」
と樹利とパリスは違うテーブルに座った。
「いや~、今日から本当によろしくお願いします」
満面の笑みでそう告げる樹利に、
「しかしあなたのようなイケメンが出家しようなんて珍しいですね」
「そうそう、私も驚きました」
と信者たちは頷いた。
「いやぁ、色々ありまして」
「どんなことですか?」
「新宿のマリーってキャバ嬢にハマりましてね」
と、また例の話を始める樹利の声に、パリスは顔を引きつらせつつ、
「皆さんはどういうキッカケで?」
と笑みを湛えながら尋ねた。
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