第1夜 Crazy Moon
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『導師様、お楽しみ中か』 小声でそう漏らす樹利に、 『好都合だよ。今の内に通り抜けよう』 とパリスは強く頷いた。 『せっかくだからちょっと覗く?』 『って、樹利』 とパリスが窘めた時、 「ああ、カイル!」 「ナーガ様ッ」 という甘い声に、 「…………」 樹利とパリスは思わず顔を見合わせた。
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