第1夜 Crazy Moon

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「こ、これらはすべて『再生』の為に必要だと導師様は仰られておりまして……」 小声でそう漏らしたカイルに、「再生?」と眉をひそめた。 「はい。今の世はもうどうしようもなくなってしまったと。 全てをやり直すには壊すしかないと。破壊失くして再生はないと仰いまして」 「ふぅん、それで大掛かりなテロ活動でも始めるつもりだったのか?怖い怖い」 樹利は肩をすくめて胸元から携帯電話を取り出して、武器の写真を撮った。 「……そこまでのことをしようと思っていたのかは分かりませんが、ここにある武器等はすべて難田組のものでして……」 「なるほど、組の隠し倉庫なんだ」 とパリスは呆れながら肩を上下させた。
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