第1話

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「お前らに心ってもんはないのか!?だいたいなぁ…が…で……」 私はため息をつきながら外を眺める。 …どうして大人はいつもこうなのだろうか。 ふと周りを見渡しても大半が鬱陶しそうな顔だ。 もちろん私もそのなかのひとりではあるが。 「春上!!聞いているのか!?」 「はい、もちろんです。」 言葉だけ取り繕う。 春上とは私の名だからだ。 周りは私の反応を見てクスクスと笑う。 真剣に聞いていないのは一目瞭然である。 ただひとりを除いて。
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