第1話

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お前らのせいで悲しんでいる人がいる。 気づいているのに気づかないふりはおかしい。 先生はきれいごとしか言えないのかな? このクラスはできないことを知っているのに。 先生の言葉がみんなの行動をエスカレートさせているのがわからないのだろうか。 ギリッ 無意識に私は歯ぎしりをしてたみたいだ。 同時に胸が苦しくなる。 重くなるっていうのかな? 吐き出したいこの気持ち。 無理だけど。 今までだってそうだ。 私は逃げてた。 自分が大切だから。 「見てるだけもいじめです。」 じゃあ自分が今まで見てきたいじめを自ら受けろってのか? ふざけんなよ。 心のある言葉は人を救う、とか言うけどさ…自分は? 人は救えても自分が落ちたら意味ないじゃん。 そんな気持ちを吐き出したって自己中心な考えだ、って一喝されておしまい。 言葉は届かないんだよ。 そして私はまた空を見上げる。 私の心をうつしたかのようにどんよりとした空。 暗く重たい。 自分が押し潰されてしまいそうだ。
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