《7》

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  「……お気遣いありがとうございます、小久保さん」 「あらやだ、気遣ってなんかないわよ?」 「……」 言い返す気力もなく、愛想笑いで切り抜けようとしたら。 「やーね、不気味なくらい大人しいじゃないの」 なんて言って、眉を寄せた小久保さんは、私の耳元でそっと囁いた。 「随分なこと、やらかしたみたいね?」 「……」 含み笑いを見せるこの女性だけだ。 腫れ物みたいに扱われている私に、欠片も遠慮せずに突っ掛かってくるのは。 「ま、いい機会ね。たーっぷり反省なさい?」 「どうも、わざわざありがとうございます」 「いいーえー」 うふふふふ、と心底嬉しそうに私に手を振る彼女。 いい性格しているわ。さすが大局。 ……でも、それに今は助けられている。 .
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