居酒屋まるのクリスマス

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それじゃあ、スープは変更するか。 ーーーポーンーーー 小上がりの方から、鞠をつく音がした。 ああ、座敷童のまりちゃんか。 普段はあまり姿を見せないけれど。 「まりちゃん、クリスマスパーティーをするんだけど、久しぶりに出ておいで。」 すると、クスクス笑いながら、小さな女の子が出てきた。 手には小さな手鞠を持っている。 「おむすび握ってあげるよ。他にも、料理をたくさん作るから。」 「おむすび!白くて大きいおむすび!」 まりちゃんが、嬉しそうに笑ったので、俺もにっこりした。
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