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「[G]から[F]へ、ターゲットが指定ポイントを視認しスピードを上げ、到着まで三十秒を切った」
【了解、こちらの準備は出来てるから、ターゲットが指定ポイントへ到着するタイミングを指示して】
「了解、じゃあカウント始めるよ。十・九・八・七・六・五・四・三・二・一――」
「残念だったな小僧!!俺の勝ち――」
男がそこまで言った時、男を右舷後方から現れた桜色の閃光が男の右手首を捉えた。
「え……?!」
男が驚きの声を上げる中、更に飛来した桜色の閃光が右手以外の四肢も捉え、男は完全に行動不能に陥った。
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男から数キロ離れた座標の上空、そこに[F]はいた。
純白に青いラインがいくつも存在している服に身を包み、右手には先端から薄い桜色の六枚羽が生えている変わった杖を持ち、両目から十センチ程離れた場所には小さな魔法陣が展開され、その中央には数キロ先にいるはずの男の姿がしっかりと映し出されている。
[F]は息を吐くと、[G]と同じ様に無線のスイッチを入れる。
「[F]から[G]へ。現状の報告を」
【[G]から[F]へ。現状報告、男の両手足首への《捕縛魔法》の着弾、及び拘束能力の発揮を確認。ターゲットの捕縛が完了したので、現時点を持って作戦を終了する。……お疲れ様、フェイトさん】
「うん、厳正君もお疲れ様」
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