第一章 天狗見参

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と言うなり手近い若い女子の襟元を掴むと ぐいっと引き寄せ 「きゃあ やめてください」 と泣き叫ぶのも構わず、帯の間に刀差し込むと帯をばらりいと切った。 それから間をおかず次々と紐を切ったから堪らない。 着物の前がばらりとはだけて夜目にも白く肌を晒すことになって、 娘は慌てて前をかき合わせてうずくまってしまった。
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