第11話

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「そうだけど……顔色が悪そうだから、別に来なくても大丈夫だよ」 味噌汁を啜りながら考える。 こいつがいても、いなくても私の虐めが無くなる訳でもないし、気を使うだけ面倒だ。 「何言っているの、駄目よ。綾ちゃんが頭が良いのは分かっているけど、ちゃんと見ておきたいの。校内とか校風もね」 「はぁ? どっちでも良いよ。どうぞ、ご勝手に」 「俺そろそろ行くわ。綾、張り切って頑張れよ! じゃあ行って来ます」 お父さんは無表情で、椅子から立ち上がり、玄関に向かった。 二日酔い? それとも追求され過ぎて、疲れが取れないのかな? 顔色が青白く、さえないのは確かだった。 「お父さん。ちょっと待って、私も一緒に出る」
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