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今、
ユキは何を考え、
何を想っているのかを物凄く知りたい。
急に頭元の間接照明が点けられ、
目に刺すような眩しさに目をきつく瞑る。
ベッドの軋みに反応し寝たフリがバレたかと一瞬、
焦ったが大丈夫みたいだった。
でもホッとしたのも束の間でユキの手が私の髪に触れ、
そして頭に手を置く。
お酒を飲んでいるせいかその手は熱を帯び、
でもそれが逆にすごく心地よくて落ち着く。
あまりの心地よさに思わずウトウトしかけた時、
急に少し感じる重み。
うっすら目を開けて見るとユキが私の顔を覗き込み、
そして私の頬に軽く口付けた。
私の鼓動は一気に速まり、
身体を強張らせる。
今、
起きたらユキはどうするだろう
――そんなことが一瞬、
脳裏に横切ったが私はやっぱり踏み止まってしまう。
これじゃあ、
今朝と同じで何も変わらないって分かっているけど、
変える勇気なんて最初から持ち合わせていない。
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