18人が本棚に入れています
本棚に追加
秋山は生気の無い、真っ黒の瞳で、前を向いていた。
「そうだ。この暗さが人の死とは、どういうことなのかを肌で感じ取れるんだ。皆、とても悲しいね。
うんうん分かるよ~。御通夜、御葬式、みーんな弔いたいよね?」
「曜子さんのお葬式の日にちが決まったんですか!」
珍しく江藤りさが発言をした。それだけ、忠誠心が高かったんだろうか?
「江藤りささん。そうだ決まった……葬式には香典もかかるんだ。お前の家、払えるのかぁ? くくくっ」
りさは悲しい眼をして俯き、サファイヤを握り締めた。
最初のコメントを投稿しよう!