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神崎さんが作ってくれたカクテルは
度数の割にはすごく飲みやすくて、
アルコールがスーッと身体に浸透してゆくのが妙に心地良く、
私は何度も何度も止められながらも
飲み続けた。
私が飲んでいる後ろ
を数人の客が出入りしていたのは覚えている。
でも
その後の記憶は何度思い出そうとしても思い出せず、
ぷっつりと記憶が途切れてしまっていることに気づく。
「どうぞ」
「ありがとうございます」
そう言って差し出されたのはピンク色の可愛いカクテル。
神崎さんは私の好みのリキュールも
熟知してくれていて、
こちらから頼まなくても
こうやって作ってくれるのだ。
神崎さんの作ってくれたカクテルは
今朝の二日酔いで苦しんだのも忘れさせてくれるほど美味しいから止められない。
「そういえば昨日あれからどうなった? ユキは後から来るの?」
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