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しかも、
この様子だと神崎さんは
私たちのやり取りを知っているはずだ
と確信することができた。
それを聞こうとした瞬間、
先にマスターが口を開いた。
「覚えていないわけないよね?
なんせあんなに結婚を迫ってたんだから」
私が結婚を迫っていた!?
笑いながら言う神崎さんの言葉に
私は固まってしまった。
嘘だと思っていた男の言葉は嘘ではなくて本当だったっていうの!?
「えぇ!!
冗談でしょ!?
あんな見ず知らずな人の最悪な人と……」
「え!?
まさか咲ちゃん、
本当に昨日の事を
全く覚えてないの?
まぁ、
確かにすごく飲んでいたからね」
動揺する私の様子に
神崎さんの方が驚いていたようだった。
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