記憶

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せっかくの休みを寝て過ごすとは……。 寝るつもりもなく寝て時間が過ぎるのは勿体なすぎる気がした。 俺はDVDを消すと代わりにタバコに火をつけ、 咥えタバコでキッチンへと向かう。 そして眠気覚ましにコーヒーを淹れていると急に携帯が震えだした。 こんな時間に誰だろう……。 わずわらしいと思いながら確認すると相手は神崎。 昨日の事を追求されては面倒で 出るのを迷うが渋々電話に出る。 「はい……」 もちろん声のテンションは低め。 寝起きということもあって 面倒くさいっていうのが本音だ。 「なんて声出しているんだ。 せっかく面白い事教えてやろうと思ったのに……」 俺の反応に神崎が不満そうに漏らしながら意味ありげに笑う。 面白い事?  気になり追求すると 咲穂が昨日の事を訊きに 店に来ているということだった。
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