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「んっ……」
朝日の眩しさと気だるさが
私を深い眠りから目覚めさせた。
目覚め具合から気持ちのいい朝ではないことぐらいはすぐに分かった。
そしてさらに最悪なことにまた昨日の記憶がない。
――またやってしまった?
重い頭を抱え、
そのまま両手で乱れる髪を掻き上げ
遮られていた視界を確保する。
あれ?
ふと、
新たな異変に気づく。
お腹の辺りに巻つくものと同時に
自分以外の体温を感じとる。
――すごく嫌な予感がした。
恐る恐る布団をめくり、
ほんの少しだけ振り返り確認すると、
腰に巻きついているのは紛れもなく男の腕。
腕から逃れようともがくが、
しっかりと巻きついていて全く身動きがとれない。
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