朝再び…

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私は男の力に為すすべもなく流されていった。 「やっ……」 耳を舐められ出したくもないのに 甘い声が漏れる。 こいつ、 すごく慣れている。 男の行為は目眩がしそうなくらい気持ちよくて 心とは裏腹に流されてしまいたい と思う自分もいた。 あんなに身体を強張らせ抵抗していたはずなのに、 いつの間にか抵抗することも止め男に身を委ね始めている。 もう流されてもいいかな―― そう思い目を閉じたが 「咲穂……」 甘い声で名前を呼ばれ、 鼓動が跳ねあがったと同時に 現実に引き戻された。 一気にブレーキがかかり私は 思い出したように男を押しのけ、 頬を叩く。 パシッと乾いた音が部屋に響き、 それを合図にするように男の動きが止まる。
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