蜜月

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ユキがこんな風に笑うなんて知らなかった。 ――といってもそんなにユキの事を知っている訳じゃないけど。 知り合ってまだ数ヶ月。 すでに結婚してしまっているのに 今さら付き合いはじめの様な感じの私達。 まだ手探りでお互いの出方を探り合う状態。 こんな風に私を見つめることも初めて知ったし、 それをすごく嬉しいって思う自分を知った。 「あんまり見んなよ……」 私があまりにもまじまじと見てしまったものだから、 さすがのユキも恥ずかしそうに顔を背ける。 それがすごく可愛く感じて気づくと 「可愛い」 と口にしてしまっていた。 やばい! と慌てて口をつぐんだが時すでに遅く、 ユキが不機嫌そうに私を睨んでいて 「言ったこと後悔させてやる」 そう言ったかと思うと私の額を固定するように押さえつけながら 一気に深く口づけてきた。
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