蜜月

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初めてかもしれない ――“抱かれたい”って自ら思ったのは。 独占欲に近い気持ちが私を支配していくのが分かる。 私だけを見ていてほしい…… 私以外には触れないでほしい…… 私以外は……、 っていくら思っても恥ずかしくて ユキに伝えることなんてできない素直じゃない私。 その上、 自信までないときてるから、 少しでもユキのことを気に入っている凜子には 会わせたくなかった。 例え凜子が阿部くんを好きだと知っても 私は凜子の性格をよく知ってるから、 油断ができないのだ。 ――トラウマなのかもしれない。 良平の時、 私は知らない間に若い子に良平をとられてしまっていた。 しかもお互い結婚を意識し、 何年も付き合っていたのに 知り合って数ヵ月の子にあっさりと乗り換えられてしまった。
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