蜜月

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でもユキはそんな私を気にすることなくキスを深め、 そして舌を絡めてくる。 私はそれに答える余裕もなくただそれを受け入れるので精一杯で、 無意識に身体が引けて後ろに逃げてしまう。 気づくと背中に食器棚を感じ、 飛び出す取手の部分が背中に当たって痛い。 一生懸命、 ユキの腕を掴んで揺さぶり合図するが 一向に気づいてくれる気配はない。 それどころか いつの間にかユキの手が 私の服の中に潜り込んできてまさぐりはじめる。 背中が痛くて堪らないのに甘い声が漏れてしまう…… 身体が反応してしまう…… 「咲穂……」 そして止めをさすようにユキが耳元で甘く私の名前を囁く。 瞬間、 ゾクゾクっと背中に電気が走り抜けたような痺れを感じ、 私は思わずユキの服をギュッと握りしめていると次の瞬間、 身体がふわりと浮かんだような感覚がして 同時にバランス感覚を失ってしまった。
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