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シャワーを浴び、
忙しく自分の作った朝ごはんを食べる。
すっかり冷えた目玉焼きはパリパリで苦く残したくなったが、
残さず食べてくれた咲穂の皿を見て我慢して飲み込んだ。
食べ終え慌てて着替えに行くと咲穂がちょうど着替え終わっていて
俺が勢いよく部屋に入ってきたせいで小さく跳び跳ねていた。
「悪い……」
あまりの驚きように思わず謝ると咲穂は小さく首を振り、
時計を気にしながら化粧ポーチを持って部屋を出ていってしまった。
別に俺は気にしないから、
ここで化粧を済ませればいいのにと思ったが、
化粧をしているのを見られるのは嫌らしい。
咲穂を気にしつつ時計を見ると、
いつもならマンションを出ている時間で
俺は慌てて着替えて咲穂が居るリビングへと行くと
咲穂が落ち着かない様子で部屋をうろうろしていた。
「あ、
先に行くから……」
どうやら俺に一声かけるために出てくるのを待っていたらしく、
言い残すように言うと慌てて部屋を出ていこうとする。
可愛いな、
と思ってしまった。
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